採用課題を解決するATS(採用管理システム)のポイントと選び方

採用課題を解決するATS(採用管理システム)のポイントと選び方

採用管理システムには、特徴や機能、操作性、コストなど製品によってさまざま違いがあります。「種類が多すぎて、何を選べばいいのかわからない」と困っている企業は少なくないのではないでしょうか。
本記事では、採用管理システムの主な機能や導入メリット、選ぶ際のポイントなどについて解説します。

採用管理システムとは

採用管理システムは、求人情報、応募者情報、応募者の連絡先、選考情報など、企業の採用業務に関する作業を効率化するシステムです。英語では、応募者(Applicant)追跡(Tracking)システム(System)の頭文字をとって、「ATS」と呼ばれます。

採用管理システムの主な機能

製品にもよりますが、採用管理システムは一般的に次のような機能を備えています。

■求人情報の管理
採用管理システムでは、求人票を作成したり、求人媒体やエージェントに公開している求人情報の一括管理ができます。また製品によっては、求人媒体との連携機能があって、媒体経由の応募者の情報を自動でシステムに登録できます。

■応募者情報の管理
エントリーシートや履歴書、職務経歴書に記載された人材基本情報やスキル、能力、適性などの情報をまとめて管理することができます。
また、SlackやChatwork、LINEなどに連携して、応募者とスムーズにコミュニケーションをとれる機能が備えられた製品もあります。

■選考管理機能
選考管理機能は、応募者の選考状況を管理できる機能です。応募者一人ひとりの書類選考や一次面接など選考の進捗状況や、評価などを、登録・管理して社内で共有することができます。

■採用ページの作成
採用管理システムには、採用ページを作成する機能が搭載された製品もあります。作成された採用ページは、求人サイトに自動で連携されます。

企業が抱える採用業務の課題

採用管理システムは、採用業務の課題を解決するためのツールです。では、企業の採用業務にはどのような課題があるのでしょうか。

採用状況の把握が難しい

特に新卒、中途採用で複数のポジションで採用を行っている企業では、複数の採用担当者が同時進行で採用業務に取り組みむことがあります。採用情報をオープンにしたの時期から選考、内定に進む期間は、採用担当者の業務は特に忙しくなるため情報の共有、管理が難しくなります。
それぞれのポジションで、応募者がどの選考段階まで進んでいるのか応募者やエージェントへの連絡は滞りなくできているかといった進捗状況が正しく把握できないといった問題がおこる可能性があります。

対応の遅れや漏れが発生する

多くの応募者に対応していると、対応の遅れや連絡漏れなどのミスが発生します。選考段階は、応募者も入社する企業を選んでいる状況です。ちょっとしたミスで企業の信用を失い、優秀な人材を逃がす結果となります。

セミナーや面接のスケジュール調整が大変

採用活動の繁忙期には、面接などのスケジュール調整だけでも大変です。新卒採用であれば会社説明会や企業セミナーの対応も入ります。また、スケジュール調整だけでなく、案内は応募者への連絡、人数調整、出欠の確認などに多くの時間がかかります。

人材のミスマッチ

応募者の情報を把握しきれていない、企業情報を伝えきれていない、求めるスキルが一致していないなど、さまざま理由から採用のミスマッチが発生して早期離職につながることがあります。

自社の情報を伝えられていない

求人募集のページに必要最低限の内容しか記載されていない場合には、自社の魅力が伝わらず応募者は集まりません。応募があっても採用のミスマッチが発生する可能性があります。

採用管理システムのメリット

採用管理システムの導入には、次のようなメリットがあります。

採用業務の効率化

採用管理システムでは、情報がひとつのシステムにまとめられるので、採用業務の効率化が期待できます。具体的な例をあげると、採用業務システムでは応募があった時点で、応募者の情報をシステム上で管理できるため、入力作業の必要がありません。

また、選考の状況や応募者の評価などもシステムで管理できるので、作業負担を削減できます。

応募者への対応が迅速にできる

応募者へは、書類選考の結果連絡、面接日時の調整など、さまざま連絡を行う必要があります。対応が遅れたり、忘れたりすると応募者の志望意欲が下がるばかりか、企業の信頼を失うことにもなりかねません。
採用管理システムには、自動返信メールの機能が備わっているため、応募者への対応が迅速に、かつ漏れなく行えます。また、メールのテンプレートが用意されているので、簡単に送信できます。

応募者の情報を共有できる

応募者の情報には、人材基本情報だけではなく、選考の進捗状況や評価などもあります。複数の担当者で採用業務を行っている場合には、これらの情報を共有する必要があります。採用管理システムでは、応募者の情報を一元管理できるだけでなく、複数の担当者や経営層などと情報を共有することができます。

採用管理システムの選び方

採用管理システムにはさまざま製品があり、それぞれ備わっている機能が異なります。採用管理システムを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

課題を解決できる機能があるか

採用業務といっても、具体的には求人管理、応募者管理、選考管理などさまざま業務に分けられます。自社の採用業務の課題を洗い出して、その課題を解決できる機能を持った製品を選びましょう。

操作性

採用業務の効率化を図れる採用管理システムですが、操作性が悪ければ反対に非効率になってしまいます。操作するのは採用担当者です。無料体験などを利用して、実際に操作して担当者が使いやすい製品を選ぶようにしましょう。また、導入や運用のサポートがあるかも重要なポイントです。

コスト

採用管理システムには、初期費用と月額利用料が発生します。機能が充実しているものは、コストが高い傾向にあります。必要な機能と採用予算を考えて、自社に合ったものか判断しましょう。

おすすめの採用管理システム

最後に、新卒採用、中途採用それぞれにおすすめの製品をいくつかご紹介します。

■新卒採用向けの採用管理システム
キャリタスCONTACT
「キャリタス就活」を運営する企業が、長年培った採用活動に関するノウハウを詰め込んだ採用管理システムです。LINEを利用した母集団形成や採用効率化に強みがあります。

i-web
i-webは業界で唯一「リクナビ」「キャリタス就活」という大手就職情報サイトとのリアルタイム連携が可能な採用管理システムです。募集から入社まで採用活動をオンラインで完結することも可能な機能が充実しています。

■中途採用向けの採用管理システム
HRMOS採用(ハーモス)
HRMOS採用は、採用業務を幅広く管理できる採用管理システムです。候補者の管理はもちろん、人材紹介会社とのやり取りや求人媒体との連携など採用に関わる業務を一元管理でき効率的な採用業務を可能にしてくれます。また専属の担当者がつくサポート体制もあるので、システム導入に不安のある方でも安心して始められます。

リクナビHRTech採用管理
リクナビHRtech採用管理は、応募から入社までの選考状況を一元管理できる採用管理システムです。初期導入費や月額費用がなく、無料で利用できるのでシステムを使いこなせるか心配な方やまずは手軽に使ってみたい方におすすめです。

まとめ

採用管理システムには、さまざま種類があってそれぞれ機能や特徴、コストなどが異なります。選ぶ際に重要なのは、自社が抱える採用業務の課題を解説できるかどうかです。多くの製品で無料体験が利用できるので、機能や操作性を比較して検討しましょう。