面接で重要な「アイスブレイク」の基本ポイント

面接で重要な「アイスブレイク」の基本ポイント

面接では、実際に面接官や面接での雰囲気を感じて企業に対するイメージが変わることも珍しくありません。最近では、面接官が「上手く」面接をすることが採用活動の重要な要素となり、面接官トレーニングとして様々な内容やテクニックが発信されています。そこで今回は、知ってすぐに取り入れられて、求職者からの印象を良い方へ変えられるテクニックのひとつ、「アイスブレイク」がテーマです。
「アイスブレイク」のちょっとした意識だけで面接での印象を変えられるので、ぜひ実践してみてください。

緊張した空気をほぐせる企業は好印象

アイスブレイクとは、主に初対面同士のコミュニケーションにおいて、緊張をほぐして場を和ませることでコミュニケーションを取りやすくするための手法です。
冒頭でも話したように、面接での雰囲気や面接官との相性は企業イメージにも繋がります。面接官との会話が弾まず、重い雰囲気のまま面接が進んでしまうと、入社しても馴染めないのではないか、自分には合わない雰囲気なのかもしれない、と求職者は不安を感じてしまうこともあります。これは避けたいところ。
面接は少なからず緊張した初対面同士が話すことになるので、いきなり本題に入るのではなく、まずは緊張した空気感をほぐすきっかけがあるとよいでしょう。お互い緊張したままで話をしていても、落ち着かない雰囲気で居心地は良くないですよね。とはいえ、無理にテンションを上げたり求職者に合わせる必要はありません。
本題の面接に入る前にアイスブレイクとして少し会話を挟むだけ。
緊張した空気がほぐれてお互いにリラックスして話せる状態になるだけでなく、面接官側が積極的にそういった気遣いや和やかな雰囲気での空気作りをすると求職者からも好印象に映ります。
空気を変えなくては、と意識しすぎると逆に面接官側が緊張してしまうので、「緊張しすぎなくて大丈夫」ということを求職者に伝える意識でOKです!

具体的な会話例とは?!

アイスブレイクでどんな話題を切り出そうと考える前に、まず徹底しておきたいのが、面接のお時間を割いてくれたことへの「感謝」を伝えることです。これはもちろん求職者側にも言えることですが、お互いに時間を作って来社したりweb面接に時間をかけているので、その点についての感謝を述べること、まずはその会話をすることを忘れないようにしておきましょう。

求職者の緊張に触れる

面接を受ける方は少なからず緊張しています。分かりやすく緊張が目に見える方や、逆に緊張しているように見えない方でも実は緊張しているということもありますので、まずは「緊張されていますか?」と話を振ってみましょう。「すごく緊張している」という方には「緊張しすぎなくて大丈夫」と伝えるだけでなく、「自分(面接官)も緊張しています」や「他の求職者も同じように緊張しているので大丈夫」などとお伝えしてあげると良いでしょう。実際に面接官の方も同じように緊張していたりするので、ご自身の緊張を落ち着かせる意味でも相手に緊張していることを伝えておくことは有効です。

面接官の自己紹介もおすすめ!

アイスブレイクの入りで少し緊張もほぐれたら、何やら気の利いた小気味いい会話をしなくては場がもたないのでは、印象がよくならないのでは、といった面接官の声をよく伺います。
しかし、実際、初対面同士で会ってすぐ笑いのとれる会話なんて難しいもの。難しく考える必要はありません。
そこで使えるのが「面接官の自己紹介」。
実際の面接をイメージしていただくと、挨拶もそこそこに求職者からの自己紹介から面接が始まる、という面接を行ってはいないでしょうか。求職者に自分のことを話してもらう前に、アイスブレイクも兼ねて面接官側も軽く自己紹介で自分のことを話しておくと、その後の面接で求職者も話しやすくなります。
また、ある程度話すことを準備しておけるので、アイスブレイクを取り入れてみたけど思ったように会話が続かず、なんて失敗も少ないでしょう。
話す内容としては、主に会社での立場、普段の社内での立ち位置(キャラクター)、社内で良く発生するコミュニケーションの話題など、面接だけでは分からない社内の雰囲気や働く環境をお伝えできると良いと思います。
所在地が地方の会社であれば、出身校の話題やご当地ネタなどカジュアルに話せる共通の話題などを入れるも効果的です。

web面接こそアイスブレイクの導入を

最近ではweb面接も主流になってきていますね。web面接は対面面接よりも雰囲気が伝わりにくいといわれてます。しかし、面接手段がどうであれ、面接の印象が重要なことには変わりません。だからこそ、web面接ではアイスブレイクでの雰囲気づくりが必要になってくるのです。アイスブレイクの内容は先に述べた内容で問題ありませんが、web面接では、アイスブレイクに入る際に1点だけ最初にするべきことがことがあります。ぜひそのポイントは抑えておいてください。

web面接のアイスブレイクで最初にすること

web面接のアイスブレイクで話す内容は対面面接と大きく変わりません。ただし、「面接官が先に話す」流れで進めることが重要になってきます。というのも、web面接で良く起こるのが音声のタイムラグ。相槌や返事が少し遅れて聞こえてしまうケースがあります。少し間が空いて返事が届くと変なテンポで会話が進んでしまい、スムーズな会話に感じられないことも。その違和感が面接官と「かみ合ってないのかな?」と余計な心証にも繋がりかねません。そういったことを求職者に感じさせないためにも、まずは面接官から話を始めて、音声のタイムラグを確認しましょう。出来ればタイムラグは少ない方が望ましいですが、その場ですぐに改善できないケースもあるので、もし音声がズレてしまう場合は、「タイムラグで聞き取りづらいですね、少しゆっくり話しますが聞き取れなかった場合は仰ってください」と双方の認識を揃えておきましょう。

注意したいNGな話題

web面接やテレワークを導入している企業も多いですが、良くある課題として仕事部屋(スペース)の確保が難しいといった話も。そんな話の流れで住んでいる部屋の間取りや同居人の有無を聞いてしまう、といったことは避けましょう。また、面接本題に入る前からいきなり「もう何社も面接を受けましたか?」などといった転職活動に関するダイレクトな話題はアイスブレイクにはオススメしません。アイスブレイクといえど、面接の場であることには変わりません。求職者としては、どうしても「何が正解か?」を考えてしまい、それが転職に関することならなおさらなのです。まずは最初の挨拶でお互いに落ち着いて話せる準備時間を設けて、本題へ入る流れはいかがでしょうか。

まとめ

今回は面接におけるアイスブレイクを上手く取り入れるポイントをご紹介しました。
アイスブレイクは緊張をほぐすだけでなく、その後の面接の進行や求職者の本音を引き出すための重要な手段です。
何だかいつも面接の雰囲気が固すぎる、求職者の本音が引き出せない、というお悩みを感じている方は、ぜひアイスブレイクを意識してみてください。