バイオ業界での転職成功に向けて – 転職市場の傾向と準備ポイント

公開日:2021/04/12 更新日:2025/05/20
バイオ業界での転職成功に向けて – 転職市場の傾向と準備ポイント

バイオ業界は、専門領域に特化した研究・事業を行っているため、求められるスキルや経験もピンポイントであることが多く、募集人数が限られているのが特徴です。そのため、これまでのキャリアを整理し、準備を整えておくことが成功のカギとなります。

本記事では、バイオ業界への転職を考える方が押さえておくべき市場動向や事前準備のポイントをまとめています。これまでの経験や専門性を活かし、新たなキャリアに踏み出すための参考にしてみてください。

バイオ業界の求人は高い専門性が問われる

バイオ業界の研究開発では、ワクチンや医薬品の開発、遺伝子工学を利用した医療技術の開発、再生医療を利用した創薬研究など、高度な専門性が求められる分野に取り組む企業が多く、それに伴い求められるスキルや経験も非常にピンポイントな傾向にあります。

他業種の求人では、汎用性のある幅広い経験が高く評価されることもありますが、バイオ系の求人では、即戦力として活躍するために、その領域に対する「深い知識と実務経験」が極めて重要とされます。

例えば、研究職のポジションでは、遺伝子組み換え技術、細胞培養技術、培養工程や精製工程等を理解できる人が求められます。

また、実際に手を動かすポジションの場合は、実務経験の他に遺伝子工学や生物工学分野のバックグラウンドが求められることもあります。このポジションでは、実験手法や分析技術の実践経験が特に重視されるため、自分がどの工程やフェーズでどのような実績を持っているかを具体的に示すことが重要です。

求人票の業務内容には「研究開発の、どの工程でどのようなスキルが求められているのか」という部分が明確に記載されていない場合もあるかもしれません。そのため応募前には、担当コンサルタントへ業務内容の詳細や必要なスキルを確認し、自分の知識や経験がどのように活かせるかをすり合わせしておく必要があります。このような整理が事前にできていると、書類選考や面接での効果的なアピールにもつながります。これまでの具体的な経験や役割、成果等をレジュメに記載する際にも、この事前確認が役立ちます。

成長するバイオ業界 – ベンチャー企業への転職も選択肢のひとつ

バイオ業界は、医薬品やバイオテクノロジーの需要拡大に伴い、新たなビジネスチャンスが生まれている成長分野です。特に大学発のベンチャー企業やスタートアップが増加しており、RD REALIZEではこのような企業の求人も多数保有しています。

バイオ系ベンチャー企業は少数精鋭の組織であることが多く、研究開発から経営戦略まで幅広い業務に携わる機会が多いのが特徴です。これは大企業と異なり、各メンバーに与えられる裁量が大きいことを意味し、特に30~40代以上の豊富な経験を持つ方であれば、リーダーシップや意思決定の機会もあるでしょう。

また、事業企画や経営企画など、経営の中核に関わるポジションの募集もあり、これまでの専門的な経験を活かして技術職以外のポジションへ転職する選択肢もあります。

さらに、こうした企業は成長のスピードが速く、短期間でのキャリアアップや新たなスキルの習得が期待できる点も特徴です。国内外の医療機関や製薬企業との連携を強化しながら事業を拡大している企業も多く、経営に近い視点での業務や事業推進の役割を担うチャンスもあるでしょう。

ただし、ベンチャー企業では人員体制が不安定な場合もあり、業務範囲が広く裁量権が大きいことから、幅広いスキルや経験が求められる場合もあります。
こうした企業への転職を考える際は、自分のスキルをどう活かせるか、どのようなキャリアを描きたいかを明確にし、担当コンサルタントとすり合わせてポジションを選ぶことが重要です。自分の強みや経験が「どのように事業に貢献できるか」を整理しておくことで、より適切なキャリア選択に繋がるでしょう。

アカデミア出身者が転職で押さえておくべきポイント

アカデミアやポスドクの方が事業会社への転職を目指す際、事業会社での実務経験の有無やビジネス視点の違いがハードルになることがありますが、専門性やスキルが適切なポジションで評価される場合もあります。特に以下のようなケースで活躍の機会が見つかることがあります。

①テクニシャン系ポジション

クリーンルームでの細胞培養や遺伝子解析などの実験手法や作業手順を理解している方、または遺伝子工学や生物工学分野を学んできた方であれば、事業会社での実務経験がなくとも、ポジションに空きが出た場合や新たな研究プロジェクトが立ち上がるタイミングで採用のチャンスもあります。

特に、実験スキルや機器の取り扱いに長けている方は、こうしたポジションにおいて手技の即戦力として評価されることがあります。

②固有の専門性が、募集の研究領域にマッチ

特に基礎研究の領域では、ニッチな技術や知見が必要とされる場合があります。そのため、固有の専門性が募集ポジションの要件と一致する際にはアカデミアでの経験が強みとなることもあります。ただし、こうしたケースはごく限られた募集に限られるため、こまめな情報収集が欠かせません。

事業会社で求められる視点の理解が重要

事業会社では「研究のための研究」ではなく、事業としての成果や製品化につながる研究が求められるため、その明確な違いを理解することが重要です。自分の専門性がどのように事業に貢献するのか、その成果がどのような価値を生むのかを意識しながらキャリアを考えることが求められます。こうした視点を持ちながら、自分のスキルが活かせる求人を見逃さないように定期的にチェックしておくことが大切です。

転職エージェントに登録しておくと、あなたの専門性にマッチする新規求人が公開された際にコンサルタントがいち早く提案してくれることもあるため、効率的に転職活動を進めたい方はぜひ活用してみて下さい。

バイオ業界への転職を成功させるために

バイオ業界での転職を目指す方にとって、適切な準備と情報収集は成功のカギとなります。特にバイオ系求人は専門性が高く、応募のタイミングも重要なため、本記事で紹介してきた以下のポイントを意識して進めることが大切です。

・キャリアの棚卸し
バイオ系の求人はピンポイントな専門領域や実務経験が求められることが多いため、これまでの研究テーマや実績、強みとなる技術や専門知識を事業にどのように貢献できるかを具体的に示せるように整理しておくことが重要です。

・コンサルタントとの連携
転職エージェントを活用することで、あなたの専門性にマッチする求人にいち早く出会える可能性が高まります。特に、業界に精通したコンサルタントに相談することで、適切なポジションやキャリアパスを見つけやすくなり、効率的に転職活動を進められます。コンサルタントと密に連携し、自分の強みや希望を共有しておくと良いでしょう。あなたの専門性やスキルを活かせる新たなキャリアを見つけるためには、事前の準備とタイミングが鍵を握ります。

RD REALIZEではバイオ系の専門職に特化した求人を多数取り扱っていますので、これまでの経験や専門性を活かせる求人情報をぜひチェックしてみてください。

◆バイオ分野の求人はこちら

RD REALIZE(RDリアライズ)は
ヘルスケア・ライフサイエンス分野の理系転職に特化した専門エージェントです。