面接の第一印象は「身だしなみ」で決まる ― 業界別の注意点も解説

公開日:2020/07/30 更新日:2025/04/28
面接の第一印象は「身だしなみ」で決まる ― 業界別の注意点も解説

面接において、最初に面接官に印象を与えるのはあなたの見た目です。人の印象は最初の数秒で決まるとも言われるように、面接では「見た目で悪印象を与えないこと」は重要です。

本記事では、面接前に押さえておくべき基本的な身だしなみのポイントをご紹介します。また後半では、RD REALIZEのコンサルタントに、食品業界、化粧品業界、バイオ・ヘルスケア業界それぞれで好まれる身だしなみについても詳しく聞いてみました。業界ごとの傾向も踏まえて、面接に向けた準備を万全にしていきましょう。

身だしなみを整えるのは社会人としてのマナー

面接は、書類選考だけでは伝わらない人柄を見るための場であるともいえます。しかし、それは決して「外見は気にしなくても良い」ということではありません。目から入る情報による印象は大きいもの。第一印象は視覚的な情報から大きく影響を受けるため、どれだけ話の内容が優れていても、最低限の身だしなみが整っていなければ、評価が下がる可能性があります。

「中身でカバーできる」「面接では話の内容が重要」と過信せず、社会人としてふさわしい身だしなみを整えて面接に臨みましょう。

面接時の身だしなみとは

面接時の身だしなみについて、一般的なマナーを男女別にご紹介します。
なお、以下で紹介している例は、スーツスタイルの場合です。

男性編

スーツ
ネイビーやダークグレーなど、落ち着いた色の無地のスーツを選ぶと、安定感のある印象につながります。

シャツ、ネクタイ、ベルト
シャツやネクタイに関しても、一般的には華美なものは選ばないほうが良いでしょう。また、シャツにはきちんとアイロンをかけ、襟や袖口に汚れ・シワがないかチェックしておきましょう。ベルトはスーツの色と調和する革製のものを選び、悪目立ちしないようにしましょう。

靴下、靴
靴下も黒や濃紺の無地を選んでおくと間違いないでしょう。靴はレザーのビジネスシューズを選び、汚れがないように準備しておくと安心です。

小物類
腕時計をつける場合は、目立たないシンプルなものを選びます。ブランドを強調しすぎるものは避けるのが無難です。
鞄は黒や濃紺、ブラウンのビジネスシーンで使えるものを選びます。A4サイズが入るものが基本です。
アクセサリーは、基本的に結婚指輪以外は外しておくようにしましょう。

髪型
清潔感のある髪型は、相手に好印象を与える重要な要素です。フケや寝ぐせが目立つとだらしない印象を与えてしまうため、面接前にはしっかりと整えておきましょう。前髪が目にかかると表情が暗く見えてしまうため、適度な長さに整えるか、ワックスなどを使って流すと良いでしょう。

女性編

スーツ
ネイビーやグレーなど定番色のほか、ベージュやライトグレー、キャメルなどの明るい色合いのスーツでも問題ありません。パンツスタイル・スカートスタイルのどちらでも問題ありませんが、ジャケットとセットになっているものを選ぶようにしましょう。ビジネス向けのワンピースもありますが、特に指定がない場合はスーツを選ぶのが無難でしょう。

シャツ、ブラウス
白や淡い色合いのものを選び、透けない生地のものを着用するのが基本です。第一ボタンを外す際も、胸元が大きく開きすぎないように注意が必要です。

ストッキング
ナチュラルカラーのストッキングが無難です。


黒のシンプルなパンプスを選び、ヒールの高さは5cm前後が適切です。


A4サイズが入る大きさで、ビジネスシーンに適したものを選びましょう。

小物、ネイル
アクセサリー、腕時計ともに悪目立ちするものは避けましょう。迷ったときはつけないほうが無難です。ネイルに関しては、研究開発職や品質管理職など、実験や検査業務に関わる職種では原則NGとされる場合も多いため注意が必要です。特に現場に入るポジションの場合、衛生面や業務上のルールでネイルが制限されていることもあります。そうでない場合も、派手な色や装飾のあるネイルは避け、シンプルかつ清潔感のある手元を意識することが基本です。

髪型
清潔感を意識することが重要です。染髪している場合は、根元が伸びて「プリン」になっていないかを確認し、必要に応じて染め直しておきましょう。極端に明るいカラーリングはビジネスシーンでは好まれにくいため、落ち着いた色味が無難です。前髪が目にかからないように整え、肩より長い場合はハーフアップやまとめ髪にすると、清潔感のある印象になるでしょう。

メイク、香水
ナチュラルメイクを心掛け、スーツに合う落ち着いた印象にしておくことが大切です。アイメイクやチーク、リップを強調しすぎると派手な印象を与えてしまうため、控えめな色合いを選ぶのがポイントです。
香水については、面接時にはつけないほうが安心です。強い香りは好みが分かれるため、髪のスタイリング剤や柔軟剤なども香りが強すぎないように配慮すると良いでしょう。

RD REALIZEが専門とする業界ならではの身だしなみとは

RD REALIZEが専門とする食品業界、化粧品業界、バイオ・ヘルスケア業界では、それぞれ求められる印象に特徴があります。

実際の採用現場を知るRD REALIZEのコンサルタントに、それぞれの業界で好まれる身だしなみの傾向について聞いてみました。

食品業界で好まれる身だしなみ

食品業界では、見た目からも「真面目さ・信頼感・清潔感」が感じられることが大切です。見た目にも真面目そうな人柄が表れている方ほど、好まれやすい傾向があります。

基本的には、前章で紹介した一般的な身だしなみを守っていれば問題ありませんが、特に注意したいのが清潔感の徹底です。食品を扱う業界である以上、清潔感は社会人としてのマナーであると同時に、業務への適性を測る指標のひとつとしても見られています。

中でも盲点になりやすいのが爪のケアです。伸びていないか、派手なネイルを施していないかなど、食に携わる者として他者に安心感を与える身だしなみを意識しましょう。

また、普段どのような装いをしているかに関わらず、面接の場にふさわしいTPOをわきまえた服装ができるかどうかも重要です。こうした姿勢は、食品業界に求められる人柄を表すものとして評価されることが多く、面接官からの信頼感にもつながります。

化粧品業界で好まれる身だしなみ

化粧品業界では、企業によって好まれる身だしなみが異なります。国産の老舗メーカーと外資メーカーとでは、抱くイメージが違うのは想像しやすいのではないでしょうか。面接では企業のブランドイメージにそぐうかどうかも見られているため、メイクやヘアカラーは企業カラーに合わせて考慮してみましょう。

服装に関しても、必ずしも無難なスーツでなければならないわけではありません。なかには「スーツ以外でOK」とする企業もあります。そういった場合は、ジャケットを取り入れたオフィスカジュアルをベースに、清潔感ときちんと感のある装いを意識しましょう。

また、たとえセンスに自信がある方でも、面接では「万人に好印象を与えるスタイル」でセンスを発揮することがポイントです。企業のコーポレートカラーに合わせたネクタイやアクセサリーを取り入れ、面接時の会話のきっかけ(アイスブレイク)に活かすという高度な工夫をされる方もいます。

バイオ・ヘルスケア業界で好まれる身だしなみ

バイオ・ヘルスケア業界は、食品業界と同様に「一般的なビジネスマナーに則った身だしなみ」が基本です。清潔感を第一に、髪型や爪の手入れなど細かな部分も丁寧に整えておくと安心です。特別な装いを求められることは少なく、過度な個性よりも安定感や誠実さを感じさせる身なりが好印象につながります。

もったいない減点をしないために。第一印象は見た目から

清潔感のある身だしなみは、社会人としての最低限のマナーです。業界や企業を問わず、相手に不快感を与えない装いを心がけることが基本です。

特に面接の場では、「清潔感」と「ビジネスシーンにふさわしい常識的な装い」が求められます。近年は「スーツ以外」「私服で」と指定されるケースもありますが、その場合もあくまで“ビジネスに適した服装”であることが前提です。

TPOを意識した身だしなみは、第一印象を左右する大切な要素です。見た目で与えた悪印象を挽回するのは至難の業。基本を押さえた身だしなみで、もったいない減点を防ぎましょう。

RD REALIZE(RDリアライズ)は
ヘルスケア・ライフサイエンス分野の理系転職に特化した専門エージェントです。